八ヶ岳エスペラント館のあゆみ
2020年


このページの内容は主に "La Revuo Orienta" (以下ROと略す)の「八ヶ岳だより」を元にしていて、歴史的資料としてインターネット上に残しています。

RO 2020年1月号「八ヶ岳だより」

四半世紀を超えて—八ヶ岳エスペラント館は、
運動にもっと貢献したい

八ヶ岳エスペラント館は、1994 年に森田茂介・洋子夫妻からJEI に寄贈されました。その後、多くの方々の寄付で、館内の備品もそろい、また、八ヶ岳運営委員会が結成されて、当直を置いて利用者を増やし、また魅力的な館の催しを行って、多くの人を呼び寄せてきました。
しかし、受け入れの条件に「減価償却分の積み立てはしない、使えなくなったら放棄する」ということがあったので、今から10 年ほど前には、かなりの傷みも出てきました。使えなくなったら放棄すると言っても、それは逆に大変なことです。折角の貴重な寄付を、お化け屋敷のような状態のまま放置してよいのかということです。たまたまその頃JEI に多額の寄付をしてくださる方がいらっしゃって、「八ヶ岳エスペラント館基金」も出来ました。そのおかげで、エスペラント館の保全の長期計画も立てることが出来、それに従って、最初はかなりの大修理を、その後は計画に沿って保全活動を着々と進めています。
私は、1994 年当時から、エスペラント館に関わり、今は運営委員長を仰せつかっていますが、この25 年間を見ていて、今が最高の状態であるように思います。建物自身も、保全が行き届いて、ピカピカと光っています。館の内部も、きれいに磨かれ、必要な備品は全て揃っています。また館はギャラリーとしても使われ、常設の展示、あるいはエスペラ ント芸術家の作品展示と、本当に生き生きとしています。エスペラント館に入って電気をつけると、その光の中で世界の人形が出迎えてくれ、そして25 年にわたって館を利用してきた方々の愛情が湧きあがってくるようにも感じます。
2019 年度は、利用者の目標を450 人に設定して、これを上回る延べ536 人の利用がありました。しかし、このうち140 人が委員の利用(当直など)、その他、たまたま大きなグループでの参加があったり、長期間に利用があったりした幸運もありました。総合的にこの数字を考えると、八ヶ岳エスペラント館の大きな目標である「エスペラント運動に貢献する」という点では、まだまだのように思えます。運営委員会としては、各地のエスペラント会の合宿などにもっと使ってもらい、真に「エスペランチストのための、エスペラント運動のための施設」になってほしいと願っています。
今年は4 月5 日(日)から開館します。季節ごとに様々な美しさを見せる八ヶ岳エスペラント館への訪問計画を、エスペラント会として、また個人として、ぜひ立ててください。皆さんのおいでをお待ちしています。

八ヶ岳エスぺラント館運営委員長 堀 泰雄



Esperanto-Domo de Jacugatake volas pli kontribui al la movado. Jam 25 jaroj pasis, post kiam gesroj Morita donacis la Domon al JEI en 1994. En 2019 la nombro de vizitantoj al la Domo estis 536, multe pli granda ol la celnombro de 450 en la laborplano, sed la Domo ankoraŭ ne sufiĉe kontribuis al la movado. En la venonta jaro pli multaj kluboj kaj pli multaj esperantistoj uzu la Domon por la progreso de nia movado.

RO 2020年4月号「八ヶ岳だより」

4 月 19 日開館へ!
 八ヶ岳エスペラント館は、例年4月上旬に開館し、皆様にご利用いただいてまいりました。しかし、新型コロナウイルスの急速な感染拡大が続いており、現時点ではいつごろ終息するのか全く見通しがつかない状況です。
 そこで、本年 1 月号に掲載した「八ヶ岳だより」では、開館日を 4 月 5 日(日)とする旨お知らせしましたが、これを 2 週間遅らせ、4 月 19 日(日)から開館することといたします。また、「春の八ヶ岳エスペラント館の日」の開催を 1 週間遅らせ、4 月 24 日(金)~ 26 日(日)といたします。
 なお、以上はあくまでも現時点での暫定的な予定であり、今後も拡大が続いた場合には、さらに延期することもあり得ますので、ご利用を希望される方は、八ヶ岳エスペラント館のホームページをごらんいただくか、JEI にお問い合わせいただきますようお願いいたします。
 利用者の方々には当分の間ご不便をおかけすることになりますが、なにとぞご了解ください。運営委員一同、一刻も早く感染が終息し、多くの方に八ヶ岳エスペラント館を研修施設としてご利用いただくとともに、ここを拠点として八ヶ岳南麓のすばらしい自然や文化を満喫していただけますよう、心から願っております。



お知らせ

★ 八ヶ岳エスペラント館 開館せず
本年は世界的なコロナ禍の影響で、日本でもウィルス感染が収まらず、八ヶ岳エスペラント館は大事を取って一年中 開館しないことに致します。
今年は 運営委員がていねいに建物保存措置をとって、来年の開館を迎えたいと思います。
皆さん、来年こそ、よろしくお願いします。

2020.10.24 八ヶ岳エスぺラント館運営委員会



RO 2020年11月号「八ヶ岳だより」

★ コロナ禍で 1年間休館及び館の保全活動
1994 年の開館以来、八ヶ岳 E 館 26 年の歴史の中で初めてのことでしたが、コロナ禍により全面休館を余儀なくされました。
1 開館委員会の延期、当面休館の告知
3 月 29 日付で開館委員会を当初予定の 4月 4 日から二週間延期して開催する予定であることを通知しています。しかしながら、4 月7 日に国の緊急事態宣言が出され、5月の連休明けに再度判断することとしました。この後、一か月おきに開館の判断を延期しています。二木運営委員からエスペラント館の水道管理について詳細な通水再開手順書、水抜き手順書のマニュアルが提示されましたが、時期を見て、講習会を開くこととしました。
2 NEK(エスペラント漬け合宿)の中止
5月に入り、例年 8 月に実施しているNEKについて実施するかどうかを岩谷運営委員と石川智恵子研究部長と協議した結果、コロナ感染を防止できそうにないということで中止することとし、JEI の HP でアナウンスしました。
3 本年度休館の決定
 開館の判断を延期してきましたが、最終的には 7月17 日に本年度は開館しない旨の通知を堀泰雄委員長名で JEI・HP上で公表しました。同時にエス文のアナウンスも掲載しています。
4 館の換気、清掃、除草活動
 休館中も八ヶ岳館の換気や、清掃活動により館の保全を図ってきました。八ヶ岳館に近い松本の二木委員と韮崎の引田委員により、合計 3 回の換気、清掃を行いました。また、9 月 4 日は早朝の 6 時から除草作業を実施しました。これらの活動により、八ヶ岳館の建物及び周辺の保全活動に一定の貢献ができたものと思います。なお、隣家の民家に何か異常があったら連絡してほしいと見守り活動を依頼しておきました。
5 スズメバチ騒動
8 月 29 日隣の民家から電話があり、スズメバチが玄関先に飛んできて危険である、見たら八ヶ岳館の図書館棟の軒下に小玉スイカ大のスズメバチの巣があるようだが何とかしてほしいとの苦情が寄せられました。早速翌日、現地を確認し、素人では危険な作業なので専門の業者に依頼することにしました。市役所にも問い合わせましたが、スズメバチ駆除は個人で対処してほしい、防護服は消防署で無料貸し出しするとのことでした。借用した防護服を身に付けた専門業者により、無事スズメバチの巣を撤去できました。八ヶ岳館にスズメバチの巣ができたのは初めてでしたが、これもコロナ禍による休館の影響だろうか。
6 野生のシカ、リスと遭遇
 八ヶ岳館からの帰宅の途中、三分一湧水の下の道路で車の前を、野生のシカが横切りました。また、別の日、別荘地の林の中の道路で比較的大きなリスが横切りました。コロナ禍で観光客が激減した中、野生の動物には安心できる環境になったのかもしれません。
7 閉館委員会の開催及び次年度の見通し
 感染防止対策を十分に行った上で、利用者を定員の半数に制限して行うなど、次年度はコロナ感染の状況が大きな変化がない限り、開館できるものと期待しています。


RO 2020年12月号「八ヶ岳だより」

 例年、八ヶ岳エスペラント館は多くの利用者でにぎわいます。しかし、今年度はコロナ禍のため、ついに利用していただくことができないまま、冬の到来を前に閉館することになりました。
★閉館委員会を行いました
10 月 24 日(土)に閉館委員会を行いました。実参加者は 7 名、リモート参加者は 4 名でした。今年度の事業報告、会計報告、来年度の事業計画、会計予算、新規運営委員の選出、来年度の役員などについて議論しました。また、トイレの改修や壁面塗装、来年度のコロナ対策などについても議論しました。
★水抜き作業を行いました
 翌 25日(日)には冬場の凍結防止のため、水抜き作業を行いました。従来は業者に依頼していましたが、今回は運営委員の作成したマニュアルに従い、参加者全員が参加して現場で手順を確認しながら作業を行いました。その後、館内の清掃を行いました。長らく閉めきりだったため、床、テーブル、椅子などカビがひどく、そんなところにもコロナ禍の影響が及んでいることを痛感しました。すべての作業を終えたのち、閉館しました。
★来年度は八ヶ岳でお目にかかりましょう
 現時点ではコロナ禍の終息の見通しは立っていません。しかし、運営委員会では、来年度はチェックリストの作成、利用者数の半数程度への制限など感染防止対策を徹底することにより、皆さんに利用していただきたいと考えています。皆さまとお会いできますよう切に願っています


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