八ヶ岳エスペラント館のあゆみ
1996年

このテキストは、主としてROに発表された資料に基きました。これから、他の資料も参考に、内容を充実していく予定。(クリタ)

2003年11月8日更新



1996年1月号

八ヶ岳エスペラント館一周年記念行事

11月3日、50名参加、李士俊さんの講演(通訳、臼井裕之)は熱が入り、参加者に感銘を与えた。


八ヶ岳エスペラント館へいっそうのご支援を
(財)日本エスペラント学会理事会


八ヶ岳エスペラント館は、多くの方々のご支持を受けて、一年の即席を刻みました。昨年11月3日には、中国から李士俊氏を迎えて、会館1周年記念行事が行われましたが、その成功は、同館に寄せられた、期待の大きさを示すものでもありました。1995年度の宿泊者は延べ約500人(運営委員の宿泊を除く)、日帰りの訪問者は700人を越え、開館以来の利用者は延べ1700人と推定されます。内外のエスペランチストを招いて行われた数々の公開行事の影響は大きく、地元長坂町当局や文化施設などとの相互協力も活発に進みました。同感を訪れて感銘を受け、エスペラントの学習を始めたり、本学会に関心を寄せ始めた人々も少なくありません。

一昨年10月、私どもが「八ヶ岳エスペラント館を支える募金」(目標、1千万円、期限1995年12月末)へのご協力をお願いいたしましたところ、昨年11月末現在380人の方々から8,026,400円のご寄付をいただきました。ここに改めて厚くお礼申し上げます。同時に私どもは、同館の運営をより安定したものとするため、募金の期限を96年3月末まで延長し、目標額に向かって再度のご支援をお願いすることに致しました。同館の財務は本学会の機関が責任を持って管理し、その運営状況は常に公開されています。皆様の特段のご支援をお願いする次第です。

以下略


1996年2月号


●エスペラント館の利用状況

去年泊まってくれた人の人数は、宿直などを除いて430人を超える。ライセンス取得者は73人、日帰りの訪問者は700人。

(なお、今年の4月以降の予約をすでに来はじめている。(今年は4月1日に開館の予定)今年の利用者はさらに多くなるだろう。)

●エスペラント館の行事

一般を対象として、4月〜10月の期間を通じて土・日曜日を開館した。開館日のうち地元の学校が休日となる第1、第3土曜日は、とくに「公開日」として、外国のエスペランチストなどに来てもらって、特徴ある試みをしてみた。40人くらいの人数が参加したこともある。

4月の終わりから5月にかけてエスペラント館でおこなわれた「渓流と渓魚の彫刻展」は、本格的なもので、ジャーナリスムも注目し、東京からわざわざ参観に訪れる人もあった。

諸行事の中でも、閉館直前の「エスペラント1周年記念行事」は地元の人の指示と、李士俊氏の好意とエネルギーで大成功をおさめ、圧巻だった。
●地元との協力

7月29日〜30日、地元長坂町の総合スポーツセンターで毎年開かれる「名水と国鳥おおむらさきの里まつり‘95」には、町の文化施設のひとるとして積極的に参加、長坂町で準備してくれたエスペラント館のテントで、広報活動を行った。エスペラントを紹介するビデオや、めずらしい世界の切手に地元の子供達がむらがり、交流の実をあげた。

●エスペラント館の周辺

このような長坂町当局の「認知」に加えて、地元の諸施設の励ましも大きかった。

エスペラント館周辺には、透き通った自然に囲まれて、たくさんの文化施設、厚生施設などがあるが、いずれも半端でない。「長年の夢」をこの地に実現させようというような意気込みを感じさせるところがある。

エスペラント館は、これら多くの施設と深い関係を結ぶことが出来た。

●エスペランチストでない人の利用

エスペラント館は、申込者がJEI会員であれば、だれでも利用できる施設であるが、この1年間「エスペランチストでない人」もたくさん利用してくれた。

利用したあとで、エスペラントの学習を始めた人も多く、あらたにJEIに入会した人の数も十指に余る。

●エスペラント館の今後

次年度は、近くのペンションなどからふと訪ねてくれるかもしれない一般の人をも失望させないようなキメの細かい毛づくろいをしたい。

いままでに、全面的な協力を積極的に申し出てくれている外国のエスペランチストもいる。よいソフトこそが必要である。

この冬の間に、書棚やくつろぎの空間など、基本的な要素を整備すると同時に、アイデアを出し合い、文化施設の名をはずかしめないものに成長させたい。

以下略

1996年4月号

八ヶ岳エスペラント館、2年目の開館にあたって
(財)日本エスペラント学会理事会

八ヶ岳エスペラント館は、この4月1日、無事2年目の開館日を迎えることとないました。この機会に改めて、これまで同感の活動にご協力いただいた方々とご寄付いただいた方々に対して、理事一同の心からの感謝と敬意を表したいと思います。

現在、八ヶ岳エスペラント館を書くとする活動は、日本のエスペラント運動のなかの1つの流れとして定着しようとしています。また、従来にはなかった、まったくあたらしい活動であるという点です。実際に、同館の協力者のなかには「八ヶ岳館のためなら働く」と申し出て来られ、しかもこれまであまり「活動」の場に出て来られなかった方々も多く、また、ご寄付をいただいた方々からも同様の越えを多く聞いています。すなわちJEIは「八ヶ岳館」によって「八ヶ岳館」のために活用さるべき新たな資源(人と財力)を得ることができたのだと、理事会では認識しています。

確かに、これだけの資産の維持・管理をともなう事業を継続させてゆくためには、長期的な視点が不可欠であり、将来にわたって非常に多くの課題が積み残されていることを忘れるわけにはいきません。しかし、幸いにも、これまで同館は、「八ヶ岳館開設準備委員会」(委員長、高瀬好子さん)、「同運営委員会」(委員長、栗田公明さん)の方々の献身的なご尽力のおかげで、公益事業を行うための施設として公的に認められ、また、昨年は1130人という多数の方々にご利用いただいて、順調な歩みを進めていると言えます。

JEI現理事会では、2年目の開館にさいして、このあたらしい運動の流れを今後さらに直実で力強いものとしてゆきたいとの意志を再確認するとともに、八ヶ岳エスペラント館にご賛同いただける方々の、より一層のご支援とご協力をこころからお願い申し上げます。

八ヶ岳エスペラント館運営委員会から


●4月1日開館 八ヶ岳エスペラント館は、今年も4月1日に開館します。また、第1回の利用ライセンス取得講習会を4月6日(土)に行います。

●予約はお早めに 次の電話番号で八ヶ岳エスペラント館の利用予約申込みを受け付けています。

(電話番号、FAX番号略)

お申し込みの際は、利用責任者名
(JEI会員であること、ウイークデー利用時は、同時にライセンス保有者であること)、人数、入館と体感の日時を正確にお伝えください。

すでに数件の予約申込みがあります。お早めにどうぞ。

●新運営委員の顔ぶれ 八ヶ岳エスペラント館の新しい運営委員が次のようにきまりました。

青木実、青島茂、伊藤照子、熊木秀夫、栗田公明、笹森桂一、鈴木孝雄、高瀬美智子、滝沢まさお、手塚丞、村田和代、レザ・ヘイルハー(アイウエオ順)

運営委員長は昨年と同じ 栗田公明 です。

●運営委員会 3月2日に今年の第1回の運営委員会を開催し、年間計画、予算、役割分担、利用方法の改善、ライセンス規定の一部改定などについて話し合いました。


運営委員会の記録より(抜粋)
1996年3月2日

(栗田註:このとき、現在の利用方法の大綱がきまった)
★1996年度の運営委員
 次の12名(略)
 人数を増やした理由は:1)他に仕事をもった人もいて、頻繁には行けない。2)文化施設として充実させていくたまに、外国との接触、年間事業の実施計画、力仕事など、専門性が必要な部分もあること。3)女性の単独宿直はさけたい。

★棟の呼び方
 A棟→上の棟、B棟→下の棟
 理由:いままで図面と慣用が逆になっていて間違いやすかった。また、「研修棟」という名称は、上の棟の名称にも使われていので避けた。

★下の棟の土足の問題
 (略、栗田註:初期は、設計者の意図をくみ、下の棟は土足のままを実施したが、その後、日本式に両棟とも上履き使用に変更された。これについていろいろ議論があった。)

★管理人室
 管理人室は本来の目的に利用できるように整備し、できるだけ宿泊にはつかわない。将来ソファーベッドを入れる。
 八ヶ岳日誌(感想など自由に記入)、日本エスペラント学会Bの振替用紙、カギ箱、取扱い説明書、日程表(ファックスで送ったものをまとめておく)、小さい消耗品、部屋割り掲示用紙などを整理しておく。
 少人数のライセンス講習会は、管理人室でできるようにする。

★図書室
 窓の下にそって一回り書棚を作る。カラーボックス(木材の色のもの)を利用。坪庭に面したガラスの効果を生かす。ソファーと雰囲気に合った椅子を使った演出する。

★展示室・視聴覚室
 図書室の上階を展示室とし、適当な椅子をおいて落ち着いた視聴覚コーナーを作る。展示物は、随時新しい展示ができるようにする。(簡単な額縁50個ほどの寄贈を受けた。各寝室にも利用できる)

★宿泊室の整備
 各宿泊室に置くもの:温度計、簡単でデスクと椅子、机上スタンド、ラジカセ(寄贈3台。使っていないラジカセがあったら下さい)、短いよい文「エスペラント館とエスペラントについて」を用意し、ケースに入れて机の上に置く。絵(絵はがき「八ヶ岳エスペラント館の植物」、樽見盛衛のカレンダーの八ヶ岳の絵)を額に入れて部屋に置く。高価な絵は安全上不適当。

★部屋の鍵を部屋割り
 ライセンス保持者が複数入る場合は、なるべく最後に帰る人に全体の責任者になってもらう。責任者は部屋割りを行い、カギを管理する。部屋割りのための、各部屋別に名前を書き込める台紙(カラーコピー)を管理人室に用意しておく。これに宿泊予定者の名前を書き込み、うえの棟の入口にはる。この台紙は、はずしたら保存する。(宿泊の記録になる)
 (栗田註:現在はホワイトボードを利用し、下の棟に置いてある)

★上の棟の研修室の整備
 エスペラントの勉強、会議などを行うほかに、夜中に目をさましたとき、読書などにも利用する部屋であることを考えに入れて整備する。窓に沿って深さ20cmほどの本棚を設けたい。

★星の里に清掃依頼
 3月23日(土)午後13:00 5人清掃作業に来てもらう。有料(一人一時間 300円)。様子をみて、今後も頼むかどうかをきめる。

★ライセンス保持者のinformilo
 準備はできているので、いつでも出せる。3月2日の顔合わせがすんでから、細かいことも加えて出したい。

★やりたいこと
 紹介ビデオ:「八ヶ岳エスペラント館の一年」のビデオだけは、一年かけて必ず作りたい。そのためには、ビデオカメラを置いておいて、春の八ヶ岳、近隣の行事、八ヶ岳エスペラント館の行事、歴史(写真)など、蓄積する必要がある。ノウハウも必要。
 国際部国際部:(レザ)をつくり、世界のエスペランチストとの協力をすすめ、世界規模での宣伝を行いたい。
 INFORMILO:ライセンス保持者向けのINFORMILOもつくりたい。
 CD、録音テープ:世界の民族音楽のCDや録音テープも集めたい。(青島さんが音楽通でいられるので、協力お願いしたい。レザさんもたくさん持っていられるので、協力してくれるとのこと)
 :ここで、エスペランチスト同士の結婚式でも実現できたらすばらしいなあと思ったりしています。

冬季の利用について
 建物のためにも、冬も館を何度か開くほうがよいのだと地元の人が言っていましたし、水道管のまわりにはあ、保温のために電線がまいてあって、真冬に一番多く電気を使う。(この冬は、約40,000円/月)八ヶ岳付近にはスキー場も多く、温泉もある。冬季利用も研究課題に。

FAXと留守番電話
 略

アンケート
 運営委員の趣味その他についてのアンケート。略


八ヶ岳館informilo(2号) (ライセンス保持者へ)
1996年4月1日発行

八ヶ岳館の利用状況
1995年度に泊まってくれた人の数は、当直の人をのぞいて430人を超過しました。ライセンス取得者は、(3月31日現在)76人です。日帰りの訪問者は700人を推定されます。これからの予約も来はじめています。財政的にもほぼ今後の見通しがつきました。

1996年の運営委員
青木実、青島茂、伊藤照子、熊木秀夫、栗田公明、笹森桂一、鈴木孝雄、高岡美智子、瀧澤まさお、村田和代、レザヘイルハー。(運営委員長は栗田公明)

1995年度の行事
一般の人を対象にとして、4月から10月までの期間を通して土・日曜日を開放し、そのうち地元の学校が休日になる第一・第三土曜日は、とくに「公開日」として、外国のエスペランチストなどに来てもらって、いろいろ特徴のある試みをしました。宇治谷チョコラさんのときなど、40ぐらいの人が参加してくれました。ユディータさんを招いてやったポーランド料理の調理と試食の会などは、宣伝不足で、参加者は多くなかったが、参加した人の評判がよかったので、今年も地元の一般の人も宣伝してやりたい。

一般の人といえば、4月の終わりから5月にかけて行われた「渓流と渓魚の剥製展」は、本格的なもので、ジャーナリズムも注目し、東京からわざわざ参観に訪れる人もあったほど。

諸行事の中でも、閉館チョッと前の「エスペラント館一周年記念行事」は地元の人の支持と、李士俊さんの好意とエネルギーで圧巻だった。

李士俊さんこぼればなし
八ヶ岳エスペラント館一周年記念行事の式典の中で、李士俊氏は、近隣の障害者の施設「星の里」の理事長坂本清満氏のあいさつの言葉に感激し、すぐその場で、施設に日本円での寄付を申し出ました。

最近、坂本氏からこんな趣旨の長い電話がありました。

「星の里を収容所のようなものにしたくない、といつも思っているので、エスペラント館の掃除をさせてもらってとてもよかったのです。

 去年の秋、李士俊氏に寄付金をいただき、とても感激しました。このことを山梨県の新聞に書きました。そのコピーを、お伺いして直接お渡ししたいと思っています。ちょうどそのころ日本の政治家が、『日本は中国に対して悪いことも下が、鉄道や学校をつくるなどよいこともした』と発言して問題になっていたときでしたので、中国の人が私たちの施設に貴重なお金をくださったことを、みなにしらせたかったのです。エスペラントの人たちとは、いつまでも協力してやっていきたいと思っています」

地元との協力
7月29日〜30日、地元長坂町の総合スポーツセンターで毎年開かれる「名水と国蝶オオムラサキの里まつり」には、エスペラント館も町の文化施設の一つとして積極的に参加、町で準備してくれたエスペラント館のテントで、エスペラントの大宣伝をしました。エスペラントを紹介するビデオや、珍しい世界の切手に地元の子供達がむらがりました。今年もはやくから準備して、参加したいと思っています。

エスペラント館の周辺
館の周辺には、透き通った自然にかこまれて、たくさんの文化施設、厚生施設がありますが、いずれも「半端でない」しろものです。設立者の、長年の夢をこの血に実現させようという意気込みを感じされられるものばかりです。
これらの中には、エスペラント館と深い友好的な関係にあるものもあります。

近隣の文化施設など
バッファロー砦(車で10分)
加藤楸邨俳句記念館(車で15分)(註、廃館)
えほん村(車で10分)
小淵沢の森フィリア美術館(車で10分)
くんぺい童話館(車で10分)
シルクロード美術館(徒歩10分)(註、当時は建設中)
ギャラリーチューダー(徒歩10分)
長坂町立オオムラサキセンター(車で40分)
八ヶ岳やまゆり美術館(車で10分)
清春芸術村(車で40分)
八ヶ岳泰雲書道美術館(徒歩3分)
身曽岐神社(車で10分)
八ヶ岳名水会星の里(車で3分)

エスペランチストでないひとの利用
エスペラント館は、申込者がJEIの会員でありさえすれば、だれでも利用できる施設です。この1年間に、エスペランチストでない人もたくさん利用してくれました。

利用したあとで、エスペラントの学習をはじめた人も多く、あらたにJEIに入会した人の数も10指に余ります。しかし、私たちは性急であってはならないと思います。社会的少数者のために悩んでいるような人とも手を結ぶことが大切だと思います。

文化施設としてのエスペラント館に必要な計画

とりあえず今年は、こんなことを視野に入れています。
  1. 下の棟)図書館の本棚、腰の高さの本棚を回りに並べ、壁は展示ができるようにあけておく。
  2. (下の棟)食堂の置くの部分に、洗練されたベンチを置き、おしゃべりができるようにする。
  3. (下の棟)坪庭に沿って、居心地のよいコーナーを設ける。
  4. (上の棟)各部屋に机と椅子を置く。現在ある学校の机と椅子に代えて、単純で感じの良い机と椅子を置く。
  5. (上の棟)各部屋に机上スタンド。単純で部屋の雰囲気にあったもの。
  6. (上の棟)研修室の後ろに本棚を置く。夜中に目をさましたような場合でも、本が読める程度のくつろげる椅子も用意する。子供が読む本(日本語のえほん)も入れておく。
  7. (上の棟)管理人室にソファーベッド。管理人室は通常は就寝に使わない。少人数ならばライセンス講習会ができるようにしておく。
  8. (上の棟)研修室に折りたたみ椅子。学校の椅子にかえる。
  9. (上の棟)談話室(2階のガラス越しにみえるところ)に椅子とサイドテーブルを置く。すでに森田さんから寄付の申し出があり、栗田が杉並のお宅へうかがって見せていただいた。
  10. 八ヶ岳エスペラント館の日本語とエスペラント語の紹介パンフ。特に世界に向けてエスペラント館の宣伝を強化する。
  11. 八ヶ岳エスペラント館の紹介ビデオ。これも、世界大会などで使えるようなもの。年間を通じてビデオをとっておき、後で編集する。「八ヶ岳に春が訪れると...」といった具合に。
  12. 民族音楽のビデオやテープを集める。このジャンルは巾が広いので、テーマをきめて、1ねんに一つの国ぐらいでいいから、じっくり集める。ある程度あつまったら、例えば「イランの音楽を聞く会」のようなものを開催する。

    RO1996年8月号

    ★八ヶ岳エスペラント館では、ごく普通のアルバムに、八ヶ岳エスペラント館で行われた牛耳の写真や、エスペランチストの旅行の写真などを入れてソファーのわきのテーブルの上に置くようにしたが、これがエスペランチストでない訪問者になかなかの評判。エスペラントで実現できる世界旅行や、JEGA(Japana Esperantista Go-Asocio)の国際色ゆたかな試合風景などにも質問が多かった。

    ★写真のいくつかを拡大し、展示に使う予定もある。また、年単位の計画としては、これらの写真なども利用して、八ヶ岳を世界に知らせるビデオを作る計画もある。

    ★7月に入って、山歩きにくわしい人、植物にくわしい人などの来訪があり、周辺の自然の豊かさに目からうろこが落ちる思い。甘利山のような、軽装でも楽しめるところもある。

    ★既報7月6日と7日のレザさんの中級講習会は、ビデオ教材(Mazi en Gondolando)なども利用して行われたが、定員いっぱいの参加者のほか複数の見学者(エスペランチストでない人)もあり、にぎやかだった。

    ★外国旅行のアルバムや、八ヶ岳エスペラント館に来てとった写真や、エスペラント関係の図書の寄贈み¥にもご協力いただければ幸いです。

    (※八ヶ岳エスペラント館の利用予約は、早稲田E会館事務所でも受け付けます。以下略)


    RO1996年9月号

    ※省略(事務的なミスで、8月号と同じ文が掲載された)

    RO1996年10月号

    ★夏休みから初秋にかけて、エスペラント館は週末ごとにほぼ定員いっぱいの宿泊者を迎えて賑わった。訪れたみなさんは、自然に恵まれたエスペラント館周辺の散策やドライブ、美術館めぐりを楽しまれた様子。

    ★「緑の旗のもとに」の劇を学校でやるのに参考にしたいからと、山梨県内の学校の線瀬Aの訪問もあった。

    ★9月14日には、シルクロードの重要な中継地サマルカンドからの来客もあり、たのしい交流会が開かれた。

    ★「スーホの白い馬スライド上映会」はいよいよ10月12日、午後1時から山本辰太郎氏をお迎えして開かれる。モンゴルの民族服にも触れさせていただけるかも。この機会を是非お逃しなく。

    ★下の棟の中庭に面した窓にカーテンが入った。これで夜など窓の外の闇がこわいという人も、すこしよくなると思う。展示室にも、1階、2階とも展示用レールが入った。

    ★エスペラント館に近い須玉町の八巻信夫氏から、丹精のこもった立派な切手パネルをお貸しいただいたほか、加茂節子氏からは、本の寄贈もあった。多くの方の協力のおかげで、展示室がだんだんに充実していくのは本当にうれしい。こころからお礼を申し上げます。

    ★高原は秋色を深めている。ご家族、友人との散策やドライブに、ぜひエスペラント館をご利用ください。


    RO1996年11月号

    ★ライセンス保持者が81人になった。200人くらいを目標にしたい。上級ライセンス(ライセンス講習を担当することができる資格)保持者(現在4人)も増やしたい。

    ★長坂町の知名人が町内で、エスペラント館と、エスペラントそのものについて宣伝してくれている。ご自身エスペラントの勉強をはじめられた人もいる。エスペランチストは、期待を裏切らないようにしないと。

    ★八巻信夫氏(地元の古いエスペランチスト、もと教員)が、生涯かけて集めた切手、手紙などの膨大なコレクションを提供してくれたほか、世界の民芸品なども少しずつあつまりつつある。開館日などに不意にお客があっても困らない程度の展示資料もそろいつつある。備品もだんだん揃ってきた。

    ★7月27,28日の両日、長坂町では町をあげての「名水と国蝶オオムラサキの里まつり」が開かれた。27日(土)の夜は、音と光の大饗宴。1万発もの花火が惜しげもなく打ち上げられた。

    ★翌、日曜日は、花火大会の会場だった池に隣接した1.7ヘクタールを誇る広大な競技場で、トラックの外側を囲んで70店におよぶ模擬店が並んだ。エスペラント館も切手コーナーや民芸品コーナーを設けて出店した。

    ★品選びをしている子供達をかきわけて、2人組の中学生の女の子が、去年も来た子どもだった。滝沢氏の名前を「滝沢まさお」まで覚えていたのにはびっくりした。こんな具合にエスペラントが地元に根付いていってほしいと思う。 ★9月14日には、サマルカンドのアナトーリ・イオネソフ氏を八ヶ岳館に招いて、交流会をひらいた。参加した60人(エスペランチストと地元の一般の人)は、小さな国の博物館が、エスペランチストの力で、世界に向けた活動をしていることにすっかり感心した様子。氏のギターの弾き語りも訴えるものがあった。

    ★お願い。国際文通でうけとった切手を、まわりを1cmほどのこして切り取って寄付として送ってください。台紙につけて展示室をかざったり、来年のお祭に利用したりしたいと思います。


    RO1996年12月号

    ★八ヶ岳エスペラント館の一年が無事終わった。館のまわりのカラマツ林は、ほとんど葉を落として、梢の間からは、夏には見えない山々が見えるようになった。11月24日に水抜きもすませ、館は来年の3月まで冬眠に入る。今年の館の宿泊利用者は約300人。ライセンスをとった人の数は94人に達した。予定よりは少なかったが、おかげさまで健全運営ラインにはのっている。

    ★去る11月4日には地元の人を対象に、「エスペラントってな〜にの集い」があった。長坂町オオムラサキセンターの所長さんなども見え、京都の光川澄子さんがUEAのエスペラント誌で呼びかけて集めた蝶の切手や絵はがきに目を見張っていられた。この資料は、同センターで展示する予定で、いま手紙の翻訳が進んでいる。

    ★磯部昌さんが、長年かけて集めた世界の人形を寄贈してくださった。人形たちは、いま色あざやかに展示室に並んでいる。木村裕さんから立派なビデオカメラの寄贈もあった。八ヶ岳の四季を背景に、一年かけて八ヶ岳エスペラント館の紹介ビデオを創作したい。このほかにも、この一年いろいろの形での協力があった。みなさん、ありがとう。

    ★休館の期間に、大量配布用の色刷りの「八ヶ岳エスペラント館紹介パンフ」もつくりたいと思っている。

    ★すでに、来年4月の予約も来はじめた。来年の予約は、お早めに。