E館ベース、登山・ハイキング案内

(甲斐小泉はちょっと鉄道が不便なので、車が利用できると行動範囲が広がる)

目的地(交通手段、日程) 適 期
【八ヶ岳近辺】  
@飯盛山(鉄道または車、日帰り) 春・秋
A編笠山(徒歩または車、日帰り) 春〜秋
B権現岳(徒歩または車、一泊) 夏〜秋
【奥秩父】  
@横尾山(鉄道・バスまたは車、日帰り) 春〜秋
A瑞牆山(鉄道・バスまたは車、日帰り) 春〜秋
B金峰山(鉄道・バスまたは車、一泊) 夏〜秋
C甲武信岳(鉄道・バスまたは車、一泊) 夏〜秋
D天狗山・男山(鉄道・バスまたは車、日帰り) 春・秋
【その他】  
@日向山・雁ガ原(車、日帰り) 春・秋
A茅が岳(鉄道・バスまたは車、日帰り) 春・秋
B雨乞岳(車、日帰り) 春〜秋

(それぞれの山の詳細は、市販のガイドブックや登山地図を参照して下さい)

【八ヶ岳近辺】

@飯盛山(1658m)
   飯盛山は、清里と野辺山の中間東側の、名前どおりご飯を盛ったような形の丘で、全山草原状、一帯は牧場になっている。八ヶ岳と南アルプスの眺めが素晴らしい。夏は暑いので、高山にまだ雪のある春か新雪が降った秋の晴れた日が良い。
鉄道利用の場合(徒歩約4時間〜4時間半)
甲斐小泉から小海線で清里まで。清里駅前を左に、国道141号線を横切り大門川を渡る。近くに千ケ滝があるので寄ってみるといい。40分程で平沢集落、車道を横切って平沢牧場沿いに1時間半くらいで頂上に達する。天気がよければのんびりと腰をおろして眺めを楽しんで下さい。
帰りは、来た道を帰っても良いが、平沢山を経由して野辺山方面へ。平沢峠で車道に出る(頂上から約50分)。まっすぐ北へ野辺山駅を目指しても良いが(約1時間)、北西に道をとってJRの最高地点に立ち寄り、線路伝いに野辺山駅へ(約1時間半)。
列車の時刻をあらかじめ調べておいて下さい。
車利用の場合(徒歩約1時間40分)
車は便利だが回遊コースをとれないので、往復することになる。
 国道141号線の清里と野辺山の中間、ちょっと入ったJR最高地点を越してスキー 場方面へ向かい、途中右折して平沢峠に出る。ここに車を置き、山頂を往復する。
 時間が余ると思うので、美し森や清泉寮などを観光して帰ると良い。

A編笠山(2524m)
近くて手ごろに登れる、八ヶ岳最南端の山。頂上からの眺めは良い。
E館開館時でも、4月末の連休までは車は観音平入口までしか入れないので、車で行く方は注意(観音平往復に2時間ほど)。但し、その頃はまだ雪があるので、春山の装備で。GWを過ぎれば夏山気分。
車利用の場合(登り3時間半、降り2時間半)
北上して公園道路に出、左折して2キロほどの観音平入口を右折、観音平まで登る。観音平の駐車場は2〜30台くらいは停められるが、休日は結構混む。観音平は標高1600mほど、甲斐源氏の始祖新羅三郎義光や武田信玄にまつわる言い伝えが残されている地でもある。
駐車場から北側の登山道へ入る。道はしっかりして迷うようなところは無い。雲海を経て押手川まで(約2時間)は緩やかな樹間の登り。右に青年小屋への道が分かれるが左手の道を行く。だんだん傾斜がきつくなる。しばらく行くとハシゴがある。ここらからは急な道で、両手を使って登るようだ。ハシゴから20分ほどで森林限界を越え、展望が開ける。もうすこしで頂上。
頂上は岩がゴロゴロしたところだが、適当な場所を選んで眺めを楽しもう。八ヶ岳主峰は近くてあまり迫力はない。南アルプスや富士山、空気が済んでいれば北アルプスもはるかかなたに顔を出す。 帰りは来た道を戻るが、頂上から少し右よりに降りてしまうと信濃境へ出る道になってしまうので要注意。
徒歩の場合(9〜10時間)
登山口までちょっと遠いので、全行程を歩く場合はできるだけ早朝に出発したい。観音平までは、車で行く道でも良いが、公園道路に出た所が三つ頭登山口なので、ここをまっすぐ北上して八ヶ岳神社に出、左折して観音平に至る。(E館から2時間ちょっとかかる)
ここからは車で来た時と同じ。

B権現岳(2715m)
編笠山の一つ奥にある八ヶ岳の一峰。若くて体力のある方なら日帰りも可能だが、ここは安全を見て途中で一泊することにする。権現岳は旧小淵沢町のシンボル的存在で、途中の二つの小屋も町で経営していた。(現在は北杜市になったが)青年小屋・権現小屋とも、TEL 090−2657−9720
なお、権現岳は岩山であり、春の雪の残る季節には危険があるので、ある程度の経験のある方以外はちょっとご遠慮いただきたい。
車利用の場合
 車を使う場合は、前記の編笠山に登り、ちょっと(20分)下った所にある青年小屋か、そこから1時間半ほど登った権現小屋に泊る。一日目にのんびりしたい方は青年小屋、次の日に楽をしたい方は権現小屋までがんばる。私としては、青年小屋でのんびりして、翌朝の元気なうちに権現岳へ登るほうをお勧めする。
 編笠山までは前項参照。
 編笠山から青年小屋への下りは、下部では大きな岩がゴロゴロして歩きにくいので注意して降りる。青年小屋は編笠山と権現岳の鞍部にあり、周りの雰囲気は良い。
 ここから見上げる権現岳ははるか上のほうだが、焦らずにゆっくりと登ろう。1時間半ほどでギボシを経て権現岳の頂上に至る。編笠山よりさらに素晴らしい眺望が広がる。八ヶ岳の主峰赤岳の左に横岳・硫黄岳が顔を出し、赤岳の左手に阿弥陀岳、その左手遠くには妙高・火打・蓼科の山が連なる。赤岳の右手遠くには乗鞍岳、北アルプスの穂高・槍・白馬といった名峰が、運がよければ見えるでしょう。
 権現岳からの下りは、左手の三つ頭への道をとる。いったんちょっと下ってから、 三つ頭(2580m)へ登る(約45分)。右へ折れる山道をヘリポート跡経由で八ヶ岳神社近くの十字路へ(権現から約3時間半)。ここから右手に山腹を巻く遊歩道を辿れば1時間もかからずに観音平に戻りつく。八ヶ岳神社は、少し寄り道になるが、「神社」というほどのものではなく、こじんまりした岩作りの祠、といった感じ。
徒歩の場合
 徒歩の場合は、前記の編笠山経由で行くか、八ヶ岳神社からまっすぐに三つ頭に登り(約4時間)権現岳に至り(約1時間)、権現小屋か青年小屋に泊る。
 帰りは、来た道を戻っても良いが、三つ頭から左手の道に入り、天女山を経て甲斐大泉駅に出る(約4時間)。青年小屋経由で観音平に出る道(約3時間半)も、編笠山に登って信濃境駅に出る道(編笠山から約4時間半)も可能。

【奥秩父】

@横尾山(1818m)
横尾山は奥秩父から八ヶ岳へ続く日本海と太平洋の分水嶺の一角をなしている2等三角点のある山。目立たない山だが、新府あたりから見ると八ヶ岳の東に連なる尾根上の最高点なので、よく見える。八ヶ岳東面の眺めが良い。
車利用の場合(徒歩約3時間)
 長野・山梨県境に位置する信州峠までは、(A)野辺山から信濃川上・梓山方面への道を入り、県道106号線に出て南へ向かう道、(B)清里から県道605号線に入り、クリスタリタインで峠を越え県道610号線に出、左折北上して峠に向かう道(C)長坂から県道32号(長坂高根)線・五町田で右折して県道28号線、西川橋西詰を直進して県道601号線を北上、県道23号線に出てみずがき湖畔を左折して県道610号線を北上して峠に向かう道、の三通りが考えられる。距離的には(B)が近そうだが、(A)が走りやすいのではないか。
 峠付近に車を置いて、横尾山へは西の尾根を一本道でもよいが、峠からちょっと信州川へ下った所に、左へ入る林道があり、入口には鎖が張ってあるが、この林道を西にゆるく登っていく。1時間ほどで大きくカーブしながらゆるく下るようになり、再び登ったところが女山のコル(鞍部)。ここを左折してカラマツ林内の作業道を進む。ヤブが多いが尾根を辿ると踏み跡がはっきりする。モミの林になり急登するとカヤトの尾根に出て視界が開ける。すぐ先が横尾山の山頂。八ヶ岳・富士山・南アルプス・奥秩父が望める。帰りは東へ下って信州峠に戻る。
鉄道・バス利用の場合
 車が無い場合は、ちょっと面倒だが小淵沢で中央線に乗換え、韮崎から増富温泉行き山梨交通のバス(0551-22-2511)で塩川、北杜市営バス(0551-42-1436)に乗り換えて黒森まで。増富温泉行きのバスは一日7〜8本、黒森行きは4本程度しかないので、時刻を調べてください。人数が適当なら、韮崎からタクシーで信州峠まで入ってしまうのが一番簡単。帰りは増富まで歩き、時間の余裕があれば「増富の湯」で汗を流して帰るといい。 (黒森〜信州峠 徒歩約1時間20分、黒森〜増富 約1時間半)

A瑞牆(みずがき)山(2230m)
 瑞牆山は、奥秩父の名峰として知られている。麓から望むと岩が屹立し、あんな山が登れるのかと思われるが、道はちゃんとついている。
車利用の場合(登り約3時間半、降り約3時間)
 車で行く場合は、前項の(C)、つまり長坂から県道601号線経由して塩川ダム、そこを右折して増富温泉・金山を経て瑞牆山荘のある登山口(里宮平)まで入れる。但し、休日は大変混雑する。普通はここから往復するのだが、行った道を帰るのはつまらない、という方は、瑞牆山荘を通り過ぎてから右手に分かれる道に入る。しばらく行くと、以前に植樹祭が行われた広場につく。ここに車を停め、瑞牆山荘前まで戻る。
 瑞牆山荘前から富士見平への登山道に入る。途中で林道を横切り、富士見平に着く(約1時間)。金峰山への道を右に見送り、左手の登山道に入る。ゆるく下ったところが天鳥川。ここから1時間半ほどの急登となる。天気がよければ眺めは抜群。八ヶ岳・富士山・遠く南アルプス・・。高圧電線・鉄塔(柏崎原発から山梨のリニア実験線への送電線)が目障りだ。
 帰りは、北に樹林帯を急降下する。沢に下りて一度右岸に渡り少し下ると不動滝がある(頂上から約1時間20分)。ここから下る道が、悪天候の時は気をつける。沢を渡り返す所を間違えないように。表登山道(?)とは打って変わって、ほとんど人に出会わない静かな道だ。不動滝から1時間ほどで登山口(林道)に出る。しばらく行って分岐を左手に登っていくと、朝着いた広場に着く。
鉄道・バス利用の場合
 前項と同じように、中央線韮崎駅から増富温泉行きバス(山交タウンコーチ、0551-22-2511)、あるいは直接瑞牆山荘まで入るバス(山梨峡北交通、0551-42-2343)を利用する。このバスは一日5便程度だが夏期と土日以外は運行しないので要注意。その場合は増富までバスで入って歩くか、韮崎からタクシー、ということになる。
 瑞牆山荘からは前記。帰りは、下りついたところの林道を左へ入らずにまっすぐ行くと、本谷・釜瀬林道が左側から合する。付近に天使園という施設がある。さらに下って黒森へ出て(登山口から約1時間半)バスで塩川乗換え、韮崎に出る。
 いずれにせよ交通は不便なので、時刻調べは丁寧に。

B金峰(きんぷ)山(2595m)
 金峰山は奥秩父西部の名峰で、頂上の西側に五丈石と呼ばれる岩が聳え立っているので、遠くの山や平地からも容易く見分けられる(南アルプス鳳凰山の地蔵仏岩もそうだが)。昔から修験道や御岳信仰の山として栄えた。
 前項の瑞牆山登山口の瑞牆山荘から往復で8時間くらいを要するので、E館からの日帰りはちょっときついが、若い元気な人なら、早朝に出て日帰りも不可能ではない。
 ここでは、山頂直下の小屋で一泊することにする。
車利用の場合(登り4時間半、降り3時間半)
 前項と同じく瑞牆山荘前まで車で入る。富士見平で瑞牆山への道を左に分け、大日小屋を経由して大日岩へ(富士見平から1時間半)少し登ると樹林帯が切れて眺望が広がる。砂払ノ頭から頂上までは、天気がよければ山稜漫歩、ハイマツと花崗岩の対照が美しい。頂上付近でのんびりして、15分ほど北側に下ったところにある金峰山小屋に泊る(TEL0267-99-2158)。
翌日は金峰山に登り返し、来た道を帰る。小屋を早朝に出れば、富士見平から瑞牆山を往復してくることが出来る(富士見平から瑞牆山往復3時間半)。
鉄道・バス利用の場合
 前項と同じく、韮崎駅からバスを利用する。遅くなった場合は瑞牆山荘に泊り(TEL 0551−45−0521)、翌日早朝に出てその日に帰る、ということも可能だ。
金峰山小屋に泊った場合は、往路を戻っても良いが、北へ下って川端下(かわはけ、金峰山小屋から約3時間半)からバス(川上村営バス、0267-97-2121)で信濃川上へ出るのが一番楽だろう。

C甲武信(こぶし)岳(2475m)
 甲武信岳は、山梨・長野・埼玉の県境のピークだ。埼玉側からの直接登る道はなく、山梨側から登ると結構きつい。E館をベースに、長野側の千曲川水源を訪ねてから甲武信岳へ登る1泊2日の山旅とした。
車利用の場合
 野辺山から信濃川上方面に入り、県道68号線に出て東の梓山へ向う。梓山で梓川を渡り、三国峠へ続く林道を左に送って千曲川本流の西沢沿いの道を行く。毛木平(もうきだいら)が車道終点、ここに車を置く。道なりに進むと左に十文字峠への道を分ける、沢沿いに進んでいく。千曲川水源地標まで、急な坂ではないが結構時間がかかる(ガイド地図では3時間だが4時間近くかかるかもしれない)。ここからは30分ほど登ると主脈の尾根に出、さらに2〜30分登れば甲武信岳の頂上に着く。頂上は狭く樹林に覆われている部分もあるが、眺めは良い。15分ほど下った甲武信小屋(TEL 090−3337−8948)に泊る。
 翌日は、甲武信岳へ登り返し、北方の十文字峠へ向う。三宝山・白岩山・大山とピークを越えていく。甲武信から十文字峠まで3時間半くらいか。のんびり休んで毛木平に戻る(峠から1時間半)。
鉄道・バス利用の場合
 できれば朝一番の列車(6時19分)に乗り信濃川上へ。信濃川上で一番のバス(川上村営バス、0267-97-2121)に乗り梓山へ7時半ころには着く予定。二番列車(7時57分)でも時間的には間に合う。 そこからは上記参照。
帰りは同じように十文字峠経由で梓山に降りても良いし、木賊山を越え、戸渡尾根経由で山梨側の西沢渓谷入口に降りてもいい(約4時間)。そこからバス(山梨貸切自動車、0553-33-3141)で塩山へ出る。

D天狗山(1882m)・男山(1851m)
信濃川上駅の東側にある岩峰のそびえ立つ山。千曲川と相木川の分水嶺で、奥秩父の最西端とも言える。車だと往復しなければならないので、列車利用のほうが回遊できて良い。
車利用の場合(徒歩約2時間半〜6時間半)
 信濃川上から県道68号線を梓山方面に入り、大深山で左折して馬越峠へ。峠には道路開発記念碑が立っており、そこが登り口。急な登り1時間強で頂上に着く。狭い岩だらけの山頂で、男山の背後に八ヶ岳がそびえている。車だとここへ戻らねばならないので、男山往復するかどうか思案(往復に4時間はかかる)。下って大深山の遺跡でも見学して帰ったほうが良いかもしれない。
列車・バス利用の場合(徒歩約7時間)
 信濃川上から梓山行きのバス(川上村営バス、0267−97−2121)に乗り、大深山中央で下車する(行程が長いので、朝の一番列車で行く。大深山中央には7時13分ころに着く)。少し進んで左手の馬越峠への道に入る。30分ほど行くと、峠への車道から左手に舗装された農道が分岐するので、これを入る。バス停から2時間ほどで稜線に出る。尾根を左に辿って天狗山まで1時間強。西に急な尾根を下り、男山に向う。左手のゴルフ場が目障り。男山には小さな祠があり、天狗山より標高は低いが眺めがよい。ちょっと戻って右手に急坂を下る。やがて傾斜はゆるくなるが、御所平を経て信濃川上駅までは結構遠い(男山から約2時間)。

【その他】

@日向山・雁が原(1659m)
日向山自体はパッとしない山だが、その西方にある雁が原からの眺めが良い。甲斐駒ケ岳に雪のある時分が良いでしょう。
車利用(徒歩約4時間)
長坂駅前から中央線のガードをくぐって左側の道、県道606号線で清春白樺美術館の前を通って釜無川を渡って台ケ原中で国道20号線に出る。右折して少し行くと白州中東の交差点を左折、まっすぐに尾白川林道を進む。要所に看板があるので間違わないだろう。登山口の矢立岩付近に駐車する(たいていちょっと先で通行止めになっている)  ここからカラマツの植林地の中を登っていく。2時間弱で山頂に着くだろう。但し、周りの展望は何も無く、面白くないので少し先へ進む。カラッと展望が開け、白砂の大斜面が神宮川(濁沢)に落ち込んでいる。甲斐駒ケ岳の勇姿を仰ぎ見ることが出来る。左に白砂の斜面を降り樹林帯に入って急降下する。1時間ほど降りると鉄ハシゴが出てきて、降りると尾白川林道に出る。あずま屋があり、すぐ右手に錦滝がかかっている。矢立岩まで1時間弱。  時間は余っていると思うので、近くのワイナリーやら温泉やらに立ち寄って見てはいかが。  もし早立ちで充分な時間があれば、日向山からさらに西方へ尾根を登り、駒薙の頭から鞍掛山の展望台を往復する。古い石仏があり、甲斐駒ケ岳が迫力を持って望める。往復4〜5時間はかかる。

A茅が岳(1659m)
茅が岳は八ヶ岳の東側にあり、連なる金が岳などの姿が八ヶ岳に似ていて、「ニセ八つ」などとも呼ばれた。さほど有名な山ではなかったが、1971年に「日本百名山」の著者である深田久弥氏がこの山に登山中急死して有名になった。
車利用の場合(登り2時間半、降り2時間弱)
 国道141号線または七里岩ラインで韮崎へ、県道27号線を北上して深田公園入口に至る。指導標に従って女岩経由で尾根道に出、急登を経て頂上に。独立峰に近いので山頂からの展望は素晴らしい。八ヶ岳・奥秩父・富士山から南アルプス、空気が済んでいれば遠く北アルプスの槍ヶ岳・穂高岳も。 帰りは南へ下る尾根の防火線伝いに降りて左折すれば深田公園に戻りつく。
鉄道・バス利用の場合(登り4時間半、降り2時間半)
 韮崎駅から穂坂行きの7時53分発のバス(韮崎市営バス、0551-22-1111)に乗れるよう、甲斐小泉を一番列車で小淵沢乗換え、中央線で韮崎へ。穂坂からは舗装された林道を1時間ほど登山口まで歩かねばならない。登山口から深田公園入口前まではさらに10分ほど。
茅が岳から金が岳(1764m)へ登り、南西の尾根を下る。途中、東大宇宙研究所などがある。バス停浄居寺前までは金が岳から3時間半弱。13時25分か16時15分のバス(山交タウンコーチ、0551-22-2511)で韮崎に戻る。

B雨乞岳(2037m)
 日向山と同じく南アルプスの前衛峰。昔は白州のサントリー工場近くから登っていたが、コースが長すぎる。平久保(へいくぼ)池からの道が出来たのでこれを使って登ろう。交通の便が悪いので、車が無い場合は小淵沢からタクシーになる。
 平久保池へは、小淵沢から県道11号を南下して国道20号に出、左折して甲府方面へ向い、下教来石手前を右折する。エスペラント館からだと、県道11号ではなく、駅東側の跨線橋を越えてから駅へ右折せずにそのまま直進して荒田で国道20号に出るほうが近い。その場合は荒田で右折して少し先が下教来石となり、左折することになる。看板が出ているので迷わないだろう。平久保池畔にはビレッジ白州というキャンプ場があるが、池の北端に駐車場があり、エスペラント館から30分ほどで着く。ここに車を停めて、道路(雨乞尾白川林道)の反対側が登山口となる(道標あり)。
 ビレッジ白州を作った時に、周辺の遊歩道を作ったらしい。登山口からは木材を使った階段が長々と続き、いいかげんに嫌になるが、ここの階段は他と比べると歩きやすい。30分弱で#1の遊歩道分岐、さらに30分ほどで#3の分岐が現れる。ここを過ぎると遊歩道ではなく登山道になり、よく踏まれた道が続く。ひと登り頑張ると1605m標高点付近に出る。緩い登り下りが続き、やがて広葉樹林帯の急斜面をジグザグに登ると沢の音が近づき、右手に水場標識がある。笹の急坂を登り左手にガレを見る。傾斜が緩やかになると大ナギの頭、1906m標高点が近い。この辺から西側の林道に出る踏み跡があるはずだが、笹に覆われてはっきりしない。しばらく緩やかな道を行き、最後の一のぼりを頑張ると頂上だ。甲斐駒ケ岳から鳳凰三山、遠くに富士山が霞んでいる。甲斐駒の手前に日向山・雁が原の白い崩れが明瞭だ。頂上付近から南東に鳥原(石尊神社)への道があるが、道標も古ぼけて踏みあとも不明瞭、近年はこの平久保池からのコースがメインルートになっているようだ。
 のんびりと眺望を楽しんだら、来た道を引き返す。季節にもよるが、登り3時間、降り2時間見ておけば良いだろう。この山は一般のガイドブックや登山地図には案内が出ていないが、道標や赤布の目印も完備し、しっかりした道なので不安は無い。


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